「16時間断食」や「糖質制限」など、最近のダイエットは「痩せてキレイになる」ことはもちろん、「身体やメンタルの改善」なども要求されます。それは、ダイエットに対する一般の意識が上がってきたからです。
しかし極端な食事制限をしてしまっては、せっかくのダイエットも長続きせず、ひどい場合は体質改善どころか逆に太りやすい身体になってしまうこともあります。
その為にはメインの食事にくわえ、時には「間食」も上手に取り入れて、長期間にわたってリラックスしながら続けていくことが大切です。
そう!ダイエットは長期戦なのです!
しかし一般的に手に取りやすい間食と言えば、スナック菓子やドーナッツなど、高カロリーで糖分が高めなものが主流です。間食は食べたいけれど「太りたくない」「体質も悪くしたくない」と考えるのならば、いったいどうしたら良いのでしょうか。
そういった方に、食べても太りにくく、むしろ「痩せやすい体質に改善」されて、「身体やメンタルンをより良く」してくれる、ダイエット効果を上げる間食をご紹介します。
ダイエットのストレスを軽減するためにも、是非とも取り入れてください。
ダイエット効果が下がり「太りやすくなる間食」とはどんなもの?
まずは、ダイエット効果を下げる間食とはどういったものかを挙げてみます。
- 食べても満腹感がえられない・食欲が暴走する
- 直ぐにお腹が空く
- ニキビや肌荒れなどのトラブルが出やすい
- 痩せにくい体質になり、リバウンドしやすくなる
そのような状態を引き起こす原因には、「高カロリー」「脂質が高い」「糖質が高い」「食物繊維が少ない」「ミネラルが少ない」「食べて直ぐに血糖値が上がる」といったものがあげられます。
例えば一回の間食にドーナッツをひとつ食べたとしたら、どうなるでしょう。
【ドーナッツ(1個)…約60g】
- エネルギー:231kcal
- 脂質:12.1g
- ナトリウム:186㎎
- カリウム:66㎎
- カルシウム:26㎎
- マグネシウム:8.4㎎
- ビタミンE:13.1㎎
- ビタミンC:0㎎
- 食物繊維:1.5g
- 単糖当量:37g
60gの平均的なドーナッツ1個でも、カロリーは231kcalと高めです。脂質は調理方法によって変わりますが、揚げるタイプのものはもっと高くなるでしょう。そしてビタミンやミネラルなどは少なめで、糖質(単糖当量)はバナナなどの甘めのフルーツと比べても、群を抜いて高くなります。
このようにドーナッツ1個は、「高カロリー」「高脂質」「高糖質」な食品と判断できます。しかも、このような糖分と脂分が多い食品は、継続して摂取すると依存傾向になりやすく、食欲を暴走させます。しかも腸内環境も悪くすることから、肌荒れの原因にもなります。
そしてドーナッツを始め、一般的なお菓子類はほとんどが小麦粉で作られていて、血糖値が急上昇と急下降をしやすく、すぐに空腹感を感じがちです。
他に手に取りやすいスナック菓子も、「高脂質」のうえに「塩分」も加わり、こちらも依存性が高い食品になるために、ダイエットの間食には不向きになります。
*それ以外に普段の食事で気を付けたいものは、こちらのサイトにまとめてあります。
サイト:16時間断食の効果が減る【食べてNGな食品】ダイエットも失敗に!
ダイエット効果が上がり「痩せやすい間食」とはどんなもの?
では、ダイエットの効果を上げる間食とはどういったものでしょうか。
- 少量で満腹感や満足感がえられる
- 腹持ちが良い
- 便秘や肌のトラブルが解消する
- 太りにくい体質になる
以上になります。そういった食品は「低カロリー」「糖質が少なめ」「繊維質が多い」「ビタミンやミネラルなどが豊富」「血糖値の上昇が緩やか」「腸内環境を良くする」などの要素があります。
このような条件のものこそが、食べても太らずに、むしろ痩せやすい体質を作ってくれて、心も身体もキレイにしてくれる食品なのです。そんなダイエット効果を上げる良い食品を摂り入れた間食を、これからいくつかご紹介していきます。
*なお、ダイエット中の普段の食事に摂り入れたい食品は、こちらで紹介しています。
サイト:16時間断食の効果UPのための食習慣!食べてOKな食品と調理法
16時間断食ダイエットの効果を上げる間食
ナッツ類
ナッツはお腹が空いたときに「やむを得ず食べる間食」ではなく、「積極的に摂りたい間食」の代表格です。
ナッツ類とはアーモンドやクルミ、カシューナッツといった種子類のことを指し、それら全般は豊富なビタミンやミネラルを含み、反対に糖質量が少なめです。カリッとした歯ごたえが咀嚼(そしゃく)回数も増やし、満足感をあたえます。食物繊維が豊富で血糖値の上昇も緩やかな為に、腹持ちが良いことも特徴です。
脂質は多めですが、身体に良いとされるオレイン酸やオメガ3脂肪酸の含入率が高く、悪玉コレステロール値を下げたり、生活習慣病の予防にも効果を発揮します。
フラボノイドなどのポリフェノールも多く含み、抗酸化、抗炎症効果もあり、美肌効果も発揮します。そのためナッツ全般は、アンチエイジングはもちろんのこと、生活習慣病の予防にも効果的です。
しかし100gのカロリーが250~380kcalぐらいと高めなので、食べすぎには注意が必要です。一日に20g~30gを目安に食べていきましょう。
クルミ
【クルミ(小皿1盛)…20g】
- エネルギー:134kcal
- タンパク質:2.9g
- 脂質:13.7g
- カリウム:108㎎
- カルシウム:17㎎
- マグネシウム:30㎎
- ビタミンE:5.5㎎
- 一価不飽和脂肪酸:2g
- 多価不飽和脂肪酸:10g
- 食物繊維:1.5g
クルミはナッツ類の中でも脂質のバランスが抜群で、オメガ3の含有量がダントツに多いことが特徴です。そしてフラボノイドも多く含み、抗酸化作用も良く働きます。
クルミに含まれる脂肪酸は腸内で善玉菌のエサになり、腸内環境を整えます。その為に美容や健康にも良く、脳機能アップやメンタルの改善にも効果があります。
アーモンド
【アーモンド(小1盛)…20g】
- エネルギー:121kcal
- タンパク質:4.6g
- 脂質:10.8g
- カリウム:148㎎
- カルシウム:52㎎
- マグネシウム:62㎎
- ビタミンE:5.9㎎
- ビタミンB2:0.2㎎
- 一価不飽和脂肪酸:7g
- 多価不飽和脂肪酸:2.5g
- 食物繊維:2.2g
アーモンドの特徴は、カリウムやマグネシウムなどのミネラル含有量が多いことと、食物繊維が豊富なことです。タンパク質が多いことと、皮膚や髪などの細胞再生に関与するビタミンB2が多いことから、美肌や美髪など美容全般に効果的です。
ミネラルの中でも特に含有量の多いカリウムは、血液中の塩分濃度を調節し、身体のむくみを改善する効果があり、マグネシウムは「血中カルシウムの調節」や「神経伝達の制御」など、身体のバランスを保つために必要な成分です。
アーモンドを上手に取り入れることにより、ダイエットと共に体調も整えていきましょう。
ベリー類
フレッシュな甘さと瑞々しさのあるベリー類は、スイーツの要素も兼ね備えたとっておきの間食です。しかもその甘さとは裏腹に、糖質は低く、代わりにビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
そしてベリー類の一番の特徴は、アントシアニンやカテキンといったポリフェノールの含有量が、ハーブ類に続いて豊富に含まれていて、抗酸化や抗炎症作用が強いことです。
まさに「絶対に食べておきたい間食」のひとつです。
これらの栄養成分は血中の悪玉コレステロールを低下さたり血圧を下げる結果報告があり、心疾患リスクに良いとされています。腸内環境も整える作用があり、美容にも絶大な効果を発揮します。
しかしベリー類には「季節性があり」、フレッシュベリーはいつも手に入るわけではありません。そういう時は「冷凍ベリー」を上手に活用しましょう。そのまま食べても良し、スムージーにすると美味しいシェイクが出来上がります。
冷凍ブルーベリー
【冷凍ブルーベリー(中皿1盛)…100g】
- エネルギー:49kcal
- カリウム:70㎎
- カルシウム:8㎎
- マグネシウム:8㎎
- ビタミンA:55μg
- ビタミンE:2.3㎎
- ビタミンC:9㎎
- 単糖当量:8.6g
- 食物繊維:3.3g
何といっても、「入手がしやすく」「コストパフォーマンスも良く」、しかもポリフェノール含有量がダントツなものは、「冷凍ブルーベリー」です。
ブルーベリーにはアントシアニンのほか、フラボノイドも多く含まれ、抗酸化作用も強く免疫力を高め、美容にも良いためにアンチエイジング効果もあります。
しかもブルーベリーの効能は、*BDNFという脳の成長因子の増加が認められ、脳機能を上げる効果もあるといわれています。
美容や健康だけではなく脳機能も上げるために、日常的に摂取するように心がけましょう。
*BDNF(脳由来神経栄養因子):神経細胞の発生、成長、維持、再生を促進させる脳由来の神経栄養因子。加齢や認知症で血中濃度が低下する。反対に血中濃度が高いと記憶力や学習能力などの認知機能評価スコアが高くなる。
こちらは筆者が定期的に購入している「カークランドの冷凍ブルベリー」です。
1袋2㎏入りで3,500円前後とコストパフォーマンスも良く、ネット購入できるのでおすすめです。
冷凍ミックスベリー
【冷凍ミックスベリー(小皿1盛り)…50g】
写真はラズベリーとブルーベリー、ブラックベリーのミックスです。
100gあたりのエネルギー量は冷凍ブルーベリーとあまり変わりませんが、他の栄養素に若干の違いがあります。
冷凍のミックスベリーを食べることにより、さまざまな微量栄養素を摂ることができます。
ラズベリーはラズベリーケトンの働きにより、脂肪燃焼作用があります。ブラックベリーはポリフェノール含有量がブルーベリーに次いで高く、中心にある少し硬い部分(花床部分)がしっかりとした歯ごたえがあるために、咀嚼回数が増えて満腹度も増します。
ただしブルーベリーだけの冷凍ベリーくらべて酸味がきついので、好みに合わせて選んでみてください。
フルーツ
「フルーツは甘いし、いっぱい食べて大丈夫?」という疑問を持つ人もいると思いますが、1kcal
あたりに占める糖質の割合が比較的低く、食物繊維が多く含まれているために、食べても太らないダイエット食品です。
そしてフルーツは、カリウムやマグネシウムといったミネラルやビタミンの含有量も多く、美容にも良く、体質を改善してくれるダイエットの味方です。
フルーツの主な糖分である果糖と豊富な食物繊維は、腸内でゆっくり消化吸収されるために腹持ちも良く、ダイエットの間食にはもってこいです。しかも抗酸化作用のあるものも多く、アンチエイジング効果もあります。
ただし一つの注意点は、摂取しやすくするために、ジュースにして繊維質を捨ててしまうことだけは避けましょう。
バナナ
【バナナ(中型1本)…78g】
- エネルギー:67kcal
- カリウム:280㎎
- カルシウム:4.6㎎
- マグネシウム:24㎎
- ビタミンA:54.6μg
- ビタミンC:12.4㎎
- 単糖当量:15.1g
- 食物繊維:1.2g
「朝のバナナに晩のキウイ」と言いたいほどに、日中の間食にはバナナがおすすめです。
低カロリーの割には食後の満足感があり、腹持ちも抜群です。バナナにはカリウムとマグネシウムが豊富に含まれていて、身体の水分調節や血中カルシウムの調節など、身体の代謝作用を担っています。
そして熟成されシュガーポットのできたバナナには、ポリフェノールが多く含まれていて、抗酸化作用やアンチエイジング効果を促進します。反対に、まだ若い青いバナナには、腸にも届く消化されにくいでんぷんであるレジスタントスターチが多く含まれていて、腸内環境を整えると共にダイエット効果も発揮します。
キウイ
【キウイ(1個)…89g】
- エネルギー:47kcal
- カリウム:258㎎
- カルシウム:29㎎
- マグネシウム:11㎎
- ビタミンA:58μg
- ビタミンE:1.1㎎
- ビタミンC:55㎎
- 単糖当量:8.7g
- 食物繊維:2.2g
昼のバナナに次いで、夕方から夜に食べてほしい間食はキウイです。キウイはビタミンとミネラルが豊富で、とりわけ100gあたりのビタミンC含有量は、レモンに引けを取らないほどの量です。そしてビタミンEも多く含まれ、強い抗酸化作用を発揮します。
バナナ同様に糖質が少ない割に食物繊維が豊富で、腸内環境も整えます。
しかし、キウイにはオレンジやグレープフルーツなどに多く含まれるソラニンという物質が含まれているため、日中に食べると紫外線の吸収を促進させてしまいますので注意が必要です。
キウイは睡眠にも良い効果があるため、日中よりも夜に摂取するようにしましょう。
りんご
【りんご(中型1/2)…100g】
- エネルギー:61kcal
- カリウム:120㎎
- カルシウム:4㎎
- マグネシウム:5㎎
- ビタミンA:32μg
- ビタミンC:6㎎
- 単糖当量:12.9g
- 食物繊維:1.9g
りんごも豊富なカリウムと食物繊維を含んだ健康食品です。特にりんごに含まれるフラボノイド重合体というポリフェノールは、肥満を防止し体重を維持する働きがあります。
そして皮の部分に含まれるウルソル酸というフィトケミカルは、抗酸化、抗炎症作用があり、生活習慣病の予防やアンチエイジングにも欠かせません。そしてこの物質は筋肉を維持する働きもあることから、ダイエットで落ちてしまいがちな筋肉にも効果を発揮します。
食べる際にはきれいに洗って、皮ごといただきましょう。
ブラック・チョコレート
スイーツの代表格のチョコレートはカロリーと糖分を考慮して上手に摂り入れれば、ダイエット効果がアップする間食です。
チョコレートには抗酸化作用、抗炎症作用があるカカオポリフェノールが多く含まれています。それによって血管が若返り、血圧低下や心疾患のリスクが低下し、アンチエイジングも期待できます。
そして最近の研究結果では、ダークチョコレートを食べ続けると*BDNF(脳由来神経栄養因子)の上昇が確認され、これにより脳機能の向上や食欲の抑制などの効果があるといわれています。
チョコレートを選ぶ際は、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートは避けて、カカオ含有量が70%以上(できれば80%以上)のチョコレートを購入するか、「純ココアパウダー」を使って、ココアやスムージーといった、独自の間食を作ってみて下さい。
1日25g程度を目安に摂取するといいでしょう。
純ココアパウダー
ミルクや砂糖の入っていない「純ココアパウダー」は、カロリーコントロールがしやすくカカオ成分を直接摂り入れるには一番適した食材です。
「たまにはチョコ味のものがほしいな」と感じた時には、純ココアパウダーを使った飲み物や食べ物を試してみて下さい。甘さを付ける時は上白糖は控え、果物やはちみつを使って自身が美味しいと感じる甘さに調節してください。
カカオ特有のほろ苦さも適度に感じ、シナモンやナツメグといったスパイスにもマッチします。
meiji カカオ86%チョコレート
【カカオ86%チョコレート(3枚)…15g】
- エネルギー:87kcal
- タンパク質:2.1g
- 脂質:6.9g
- 炭水化物:5.4g
- 糖質:3g
- 食物繊維:2.4g
- カカオポリフェノール(推定):441㎎
こちらのチョコレートは、スーパーやコンビニでも手軽に入手できる、「カカオ含有量の多いブラックチョコレート」の定番です。
コストパフォーマンスも良い方なので、日常的に摂り入れたい方におすすめです。
カカオ86%の苦みが苦手だという人は、72%のもので試してみて下さい。
Lindt カカオ85%チョコレート
【Lindt カカオ85%チョコレート(2ブロック)…20g】
- エネルギー:116kcal
- タンパク質:2.5g
- 脂質:9.2g
- 炭水化物:3.8g
- 糖質:2.2g
- 食物繊維:3.2g
Lindtの85%リッチダークチョコレートです。こちらは店頭での扱いが、成城石井やイカリスーパーなど限られているため、若干入手が困難です。
お近くに販売店が無い場合は、ネットで1個から購入できるので、是非とも利用してみてください。
もし「もっとカカオを感じたい!」とお思いの方がいましたら、リンツにはカカオ99%や100%といったツワモノもございますので、良かったら挑戦してみて下さい!
まとめ
今回は「16時間断食」や「ダイエット」の効果をアップするおすすめの間食をご紹介しました。
大きく分けて「ナッツ」「冷凍ベリー」「フルーツ」「ダークチョコレート」の4点で、その中でも特にダイエット効果とアンチエイジング効果、そして生活習慣病に効果があるものを細かく厳選しました。
そして中には脳機能アップが期待できるものもあり、「より効率よくかしこくダイエット」することが可能になっています。
ダイエットは一時の苦しい修行ではありません。一生続けていきたい「良い生活習慣」です。
ダイエットと長く楽しく付き合っていくためにも、間食を上手に摂り入れながら挑んでいきましょう。
コメント