16時間断食は身体に良いダイエットだと分かっているのだけれど、なかなか結果が表れない。それどころか以前よりも太ってしまったという人には、いくつかの特徴があります。
それはけっして珍しいものではなく、多くの人が普段の生活の中でついついやってしまっているある特徴が原因になっています。
そしてそれらの痩せない人達の問題点は、16時間断食を始めほとんどのダイエットが失敗する原因にもなっています。
言い換えれば、「痩せない原因は自分の努力が足りなかったり精神が弱いせい」ではなく、失敗しやすい原因が重なったためでもあるのです。
これ以上ダイエットに失敗し辛いリバウンドを経験しないためにも、ここで改めて16時間ダイエットの効果やメリットをいおさらいし、そして失敗しやすいポイントを改善しながら成功のステップを踏んでいきましょう。
16時間断食の効果とデメリット
どんなダイエットでも良いところばかり有るわけではありません。16時間断食にもメリットとデメリットがあります。その両方をしっかりと把握して上手に取り入れていくことが、成功のポイントになります。
メリットと効果
16時間断食の一番の効果は、何といってもオートファジーの活性化による、細胞レベルでの若返りです。見た目の若返りと共に、壊れた細胞の修復によって健康体に変化します。
そして空腹時間を長く作ることにより体が脂肪を燃焼するようになり、ダイエット効果が期待できます。
食事の間隔を長く持つことにより胃腸への負担が軽減し、腸内環境も整います。
そして食事の回数が減ることにより、カロリー計算がしやすくなり、食事のコントロールがしやすくなります。
そして16時間断食は、ほかの24時間以上の断食やジュースクレンズ(酵素ジュースを飲みながら一定期間続ける断食)に比べ、好転反応が少ない傾向にあります。特に断食時間中に睡眠時間が入るように実施した場合は、活動時間にエネルギー補給ができるために身体への負担も少なくなります。
デメリットと注意点
巷では色々なダイエットが紹介されていますが、どんな方法にもメリットとデメリットがあります。何もリスクがない100%安全で成功するダイエットなどありません。それは16時間断食にも言えることです。
では、16時間断食にはどのようなデメリットがあるか見ていきましょう。
- 慣れるまでは強い空腹感に襲われる
- 直ぐに結果が出ない(直ぐに痩せない)
- 一日の必須カロリーを摂れなかった場合、基礎代謝の低下・筋肉の減少・ホルモンバランスの崩れなどが現れる。
以上になります。
これは16時間断食だけに限らずすべてのダイエットが抱えるデメリットです。特に「3」は、体重を落とすことに固執して、過度なダイエットに走った場合に現れます。
尚、16時間断食の効果の詳細は、こちらのサイトで詳しく解説していますのでご参考ください。
参考サイト:なぜダイエットは失敗する?16時間断食の正しい方法と効果
失敗しやすい人の特徴
16時間断食を失敗してしまう人、あるいはなかなか痩せずに結果が出るまでに挫折してしまう人にはいくつかの特徴があります。それは16時間断食だけではなく、他のダイエットの失敗にもかかわる重要な原因です。
では、いったいどのような要因が、16時間断食の失敗に関係しているのでしょうか。
食欲が安定していない
暴走する食欲が止められないのは意志の弱さのせいだと思いがちですが、実は食欲を抑制するホルモンと、亢進させるホルモンとのバランスの乱れから生じることがほとんどです。
「お腹が空いていないな」という感覚は、脂肪細胞から分泌される食欲抑制ホルモンであるレプチンが作用することから感じ、反対に「まだまだ食べたりない」という感覚は胃から分必される食欲亢進ホルモンのグレリンの作用により感じます。このふたつのホルモンは拮抗しながら必要なカロリー摂取のためにバランスをとっています。しかし何らかの要因で、その二つのホルモンのバランスが崩れた時に食欲が暴走します。
その要因のひとつにあげられるのが「過度のカロリー不足」です。過度な減量などでカロリー不足に陥ると、身体は防衛反応として食欲亢進ホルモンのグレリンの分泌を促進します。
その他にも「睡眠不足」の人や「過度なストレス」抱えている人も、グレリンの分泌が促され食欲が暴走しやすくなります。イライラしたり睡眠不足の時などに無性に甘いものが食べたくなる原因は、血液中のグレリンの量が増えるからです。
そしてこれは痩せ気味の人に多いのですが、「極端な体脂肪不足」によるレプチンの分泌の減少です。先ほどもお話ししたように、食欲抑制ホルモンであるレプチンは、脂肪細胞から分泌されます。痩せすぎで低脂肪の少ない人は、必然的にレプチンの分泌が少なくなります。その為にグレリンの分必が多くなった時に、食欲が暴走しやすくなります。
過去にダイエットに失敗している
過去にダイエット経験があり、その時に大幅なリバウンドをした人も、ダイエットに失敗しやすい要因を抱えています。
大幅なリバウンドをした人は、たいていは過度なカロリー制限や糖質制限を行っていた人たちです。ダイエットを始めると、ある一定期間は消費カロリーよりも摂取カロリーの方が少ないために痩せていきます。しかしそんな状態が続くと体は異常事態と判断し、消費カロリーを摂取カロリーに合わせて節約するようになります。要するに基礎代謝を低下させ、身体が「燃費が良い状態」になるのです。そんな時にダイエット前の食事に戻すと、必然的に摂取カロリーが消費カロリーよりも上回り、あっという間に太ってしまいます。これがリバウンドの仕組みです。
そのように消費カロリーが低くなった基礎代謝の低い状態では、どんなダイエットも失敗しやすくなります。カロリー制限をする前に、まずは基礎代謝を上げるために、適切なカロリー摂取しなければなりません。
成功させるためのポイント
では、16時間断食をはじめとするほとんどのダイエットを成功させるためには、どういったことがポイントなのでしょうか。
過度なカロリー制限をしない
ダイエットをしているとはいえ、大幅な基礎代謝の低下や筋肉の減少を招くような、きびしいカロリー制限は避けましょう。特に16時間断食を始めて間もないころは、通常よりもエネルギー不足の時間が長くなったために、体にはそれなりの負担が生じます。耐え難い空腹感や、なんだかそわそわした感覚などは、エネルギー不足に対する体の反応です。
減量よりも、まずは現状維持のままで食事のペースに身体を慣らしていき、食欲が安定したら緩やかな減量スケジュールを立てていきましょう。
食欲を安定させる
断食時間以外の食事の内容を充実させましょう。糖質・タンパク質・脂質の三大栄養素のバランスが取れ、豊富なビタミンやミネラルを含む質の高い食事を摂るようにしましょう。
エネルギー不足と同様に糖質の摂取が少ない場合も、満腹感を得られず食欲が進んでしまします。しかし糖質を摂る場合は注意が必要です。清涼飲料水やお菓子に使用されている、果糖ブドウ糖液糖や白い上白糖の摂取はなるべく避けましょう。それらは血糖値の急上昇と急下降を招き、食欲を不安定にします。そのため糖質をとる場合はGI値の低い食品を選ぶか、食物繊維と同時にとって血糖値を緩やかに上げるようにしましょう。
それでも「どうしても食べ物のことが頭から離れない!」という人は、食べ物以外に気が向くようなもの、例えば趣味や楽しみなどを見つけて没頭するようにしましょう。
ストレス対策をする
ストレスは血中のコルチゾール濃度を上げ、成長ホルモンの分泌を阻害し基礎代謝を下げます。そして大量のコルチゾールにさらされ続けると、血中に大量のインスリンが分泌されて、体に脂肪をため込みやすくなります。しかもレプチンとグレリンのバランスも乱れ、食欲が暴走しやすくなります。
まずはストレスから離れることを心がけましょう。どうしても離れられない場合は、ストレスを受け流すための工夫をしましょう。強いストレスを抱えている限り、ダイエットで成功することは難しくなります。
日常的に運動をする
カロリー制限をした時の代償である「筋肉の減少」を防ぐために、定期的な運動を取り入れましょう。ウォーキングやジョギング・筋肉トレーニング・ヨガやエアロビクス、なんでも自分に合っていて楽しく行えるものを見つけて、習慣化しましょう。
ほどよい運動はストレス解消にもなり、脳の活性化にもつながりダイエット効果を上げます。
なるべく自炊をする
16時間断食では必然的に食事の回数が少なくなります。その分食事の内容がダイレクトに体に影響してきます。その為に一回一回の食事の質にこだわりましょう。なるべく身体に良いものを摂り入れるためにも、外食の回数を減らし、自炊中心の食生活にするように心がけましょう。
なにより自炊をすことによって、カロリーコントロールもしやすくなります。
まとめ
今回は16時間断食を失敗しやすい人や痩せない人の特徴と、成功するためのポイントをお知らせしました。
大きなポイントは、下記の4つでした。
- 過度なカロリー制限は避け、まずは16時間断食の食事ペースに身体を慣れさせ、食欲を安定させましょう。
- なるべく自炊を中心として、バランスの取れた食事内容を心がけましょう。
- 日常に運動を取り入れて筋肉の減少を防ぎ、基礎代謝の低下をなるべくなくしましょう。
- ストレスから身を離す、もしくはやり過ごす手段を身につけましょう。
それらはすべて16時間断食だけではなく、生活の質を上げるためにも重要なポイントです。16時間断食と共に、質の良い生き方を手に入れていこうではありませんか!
コメント